オフィス空間を魅力的に店舗内装デザイン

店舗内装はそのお店の印象を決める重要なポイントになりますが、オフィス空間における内装も見逃してはならない要素です。特に来客対応を行う場合や外部の人員が頻繁に出入りするオフィスはおもてなしだけでなく、働く環境の快適さをアピールするためにもより良くすることが求められます。また、魅力的な環境は働く上でのモチベーションにもなりますが、店舗内装とは一味違った考え方をする必要もあるので、ポイントを知って実行しましょう。

オフィス空間に企業イメージを反映する

店舗内装

店舗内装がそのお店のイメージを表すものだとすると、オフィス空間はその企業のイメージを表すものといえるでしょう。もちろん、従業員だけが必要な業務を行うオフィスであれば必要な機材と快適な環境を整える設備さえあればどのような環境でも成立しますが、その会社が何をしているのか、その部門が何を担っているのかを体感的に理解することができれば従業員のモチベーションを高め、より自社らしい活動が円滑になります。企業イメージをオフィスの内装に反映するためには、企業のコーポレートカラーやロゴにちなんだカラーリングを取り入れたり、企業のロゴをデザインに組み込むことが最も簡単な方法です。また、自社が取り扱っている製品や自社が開発や販売に携わっている製品が活用できるのであれば、それらを使ってオフィス空間を作るのもよい方法ですし、そうした製品を実際に使った感想を社員から直接集めることができれば、率直な感想を共有することによるビジネスの改善や新たな開発にも良い影響が生まれるでしょう。

オフィス空間を使ったブランディング

商品開発や商品販売におけるブランディングは企業活動において欠かせない要素ですが、対外的に伝えるためには少なくない労力が必要になります。しかし、内装に工夫をすることでそのブランディングを直感的に伝えられるように表現することは可能です。例えばオフィスのエントランスには、しばしば自社のロゴマークやコーポレートカラーを用いたデザインがされますが、自社のかかわった商材やコンテンツに関する展示ができるスペースを組み込めば、何をしている企業であるか、あるいは何を販売している企業であるかという情報を視覚的に表現することができます。また、ターゲットとしている顧客の属性を意識したデザインをすることもブランディングには重要です。例えば福祉に関連する企業であれば清潔感のあるバリアフリーを意識した低めのカウンターや使いやすい家具の配置が適していますし、子供向け商品を取り扱う企業なら、子供の目を引く様なポップなデザインを取り入れることで企業らしさが現れるでしょう。

効率的に働ける空間づくりはモチベーションにもつながる

飲食店の厨房は安全かつ効率的な動線が重要といえますが、一般的なオフィスにおいても快適な動線の確保は快適に働くためのポイントになります。快適なオフィスの定義はその面積や業態によっても異なってきますが、頻繁に使うコピー機やプリンターなど共用機器の移動やほかのブースからの出入りがスムーズであることは必須です。円滑な動線の確保は緊急時の安全な避難にもつながりますが、空間に余裕のある配置というのはデスクワークにおいても快適な業務遂行につながりますし、程よい空きスペースを設けることはカジュアルな相談や小休止を促進し、円滑なコミュニケーションによる業務効率化に役立ちます。また、動線の確保だけでなく魅力的な空間デザインを取り入れることも重要です。例えばシンプルなスチール製のオフィス家具を使うよりも木目が見える家具を使う方がおしゃれに見えますし、観葉植物や差し色のあるパーティションを設置すれば無機質さが解消されるので、従業員のストレス軽減にも効果があるでしょう。

コミュニケーションしやすい休憩場所を作る

フルタイムで出社して働くスタイルの場合、適度に休憩をとることも業務を進める上で必要な工程といえますが、休憩時間が新しい発想や問題解決の糸口になれば効率の向上にもつながります。オフィスにおける休憩場所はワークスペースと独立している場合と、ワークスペースと同じ空間に設けている場合があります。ワークスペースと同じ空間に設けるメリットは仕事の小休止を促し何気ない会話がしやすい環境を作るので、企画やクリエイティブを手掛けるオフィスに効果があるでしょう。一方、外部の顧客対応や専門的な研究を行っているオフィスの場合は落ち着いて過ごせる独立した休憩場所を設けることで落ち着いて休息をとることができ、午後からも集中力やサービスレベルを保つために役立ちます。また、独立したスペースで休憩場所を作る場合、おしゃれなカフェ風の内装や座り心地の良いソファを導入すればリラックスして会話しやすい環境になるので、従業員間のコミュニケーションの円滑化が期待できます。

オフィスの内装はコンセプト作りから始まる

使いやすさと自社らしさを兼ね備えるオフィスの内装を目指すなら、そのコンセプトを決定する段階も大切なプロセスになります。オフィスというとワークスペースと休憩室があれば成り立つと考えるかもしれませんが、用途も設備も異なる空間に一貫したコンセプトに基づくデザインを行えば、オフィスはただ単に仕事をするだけではなく対外的にも魅力的な空間にすることが可能です。そのため、どんなカラーに基づきどんな雰囲気を作っていくのかといったコンセプトの決定は、快適な動線や配線の邪魔をしない仕切りの配置などのレイアウトと同様に重要です。また、オフィスの内装を行う際は従業員の意見を集めてアイディアを整理することも欠かせません。特に規模が大きなオフィスでは空間デザイン携わる従業員がオフィスの全部門を把握しきれていない場合もあるので、個別の部門や設備における改善点は現場から得るようにしましょう。一貫したコンセプトが決まっていれば設備の異なる場所でも統一感のあるデザインができ、魅力的になります。

魅力的なオフィスを作ることの重要性

オフィスの役割は業務を遂行することですが、その空間が魅力的であることは従業員のモチベーション向上につながるだけでなく、外部に対する自社の魅力の訴求にも影響を与えています。とりわけ来客のあるオフィスの場合はエントランスと応接スペースのデザインがどのような印象を与えるかをよく検討し、自社の魅力や理念が伝わりやすくすることを心がけましょう。また、人材募集を行う場合は快適に働ける環境であるか否かを伝えるためには、やはり魅力的な見た目も重要です。設備の充実した休憩室や働く人が快適に動ける環境であるといった利点は従業員であれば体感で理解出来ますが、コンセプトのない質素な空間のままでは魅力的に見えません。しかし、ワークスペースは集中力が高まる寒色を取り入れ、休憩室は温かみがあり落ち着ける暖色の家具を導入するといった目的別にコンセプトカラーを変えたデザインや、全体を通して温もりのある家具を配置したナチュラルなオフィスというコンセプトがあると、それだけでも魅力が高まります。

まとめ

魅力的あるオフィスの空間造りは、自社のイメージに合致したコンセプトに基づくデザインが有効であり、オフィスを通したブランディングをすることも可能です。しかし、見た目だけではなく機能性も重要なので、快適な動線やオフィスの目的に合った休憩場所の設置を行うことも欠かせません。一貫したコンセプトが決まっていると目的の違う部屋であっても統一感のあるデザインになるので、来客の印象や人材募集にも良い影響を与えます。